Androidスマホ(以下、スマホ)に撮りためた写真やクラウドに保存してある文書や資料を
スマホから直接プリンタに印刷したい
という場面はビジネスの現場でもたくさんあるでしょう。
その場合、ネットワーク経由での印刷を行うために、
プリンタが、有線もしくは無線で「ネットワークに対応している」必要があります。
もちろん、USBケーブルの接続にしか対応していないプリンタでも接続しているパソコン上で「プリンタを共有」すればネットワーク接続と同じように使えるかもしれません。
しかし、「プリンタを共有」する場合、パソコンの電源が入っていることが前提となる以上、やはりネットワーク接続できるプリンタの方が使いやすいことは言うまでもありません。
各プリンタメーカーからは、スマホで印刷を行うための専用アプリが提供されています。
ここでは、ブラザー製プリンタで接続するために、「brother iPrint&Scan」アプリでの説明となりますが、皆さんは各自お持ちのプリンタメーカーによるアプリをダウンロードして設定を行ってください。
目次
「brother iPrint&Scan」をインストールする
まずは、スマホのアプリから直接印刷をするために、「Playストア」から「brother iPrint&Scan」をインストールしてみましょう。
インストール後、メニューが表示されます。
自分が使っているプリンタをまだ選択していない場合は、一番下に「製品が未選択です」と表示されます。
ここをタップすると、スマホと同じネットワーク上にあるプリンタを検索します。
アプリから印刷を行う
アプリでプリンタが検索されると、そのプリンタに合ったメニューが利用できるようになります。
上の画面では、「DCP-L2540DW」が検出され、このプリンタで利用できる「プリント」と「スキャン」がメニューとして表示されています。
「プリント」をタップすると、どのオブジェクトを印刷するか、というメニューに切り替わります。
これは、各プリンタメーカーのアプリや、利用しているプリンタの仕様によって異なりますので、ご自分の環境に合わせて読み替えてください。
Googleクラウドプリントを使う準備をする
さて、プリンタメーカーのアプリを使えば、アプリ上から直接プリンタへ印刷できることが分かりましたが、スマホ内で直接「開いた文書アプリなど」から印刷したり、外出先から社内のプリンタに印刷したりすることもできます。
そのために、必要な設定が「Googleクラウドプリント」になるわけですが、使用しているプリンタによっては「Googleクラウドプリントに対応していない」場合もありますので、お使いのプリンタの仕様をご確認ください。
Chromeブラウザで「Googleクラウドプリント」にプリンタを登録する
まず、GoogleのWebブラウザである「Chrome」で「Googleクラウドプリント」の設定を行います。
パソコンで、ブラウザを開き、メニューから「設定」を開きます。
一番下までスクロールすると、「詳細設定」があるのでこれをクリックします。
「クラウドプリント端末を管理」をクリックします。
その後、グーグルアカウントへのログイン画面が表示された場合は、持っているグーグルアカウントでログインします。
「デバイス」という画面になります。
「従来のプリンタ」にある「プリンタを追加」をクリックします。
「Googleクラウドプリント」として追加できるプリンタの一覧が表示されます。
これらのプリンタは、ログインした「グーグルアカウント」で管理されるようになります。
ここでは、追加したいブラザー製品のプリンタが検出されましたので、チェックが入っている状態で、「プリンタを追加」をクリックします。
「マイデバイス」欄に、追加したプリンタが表示されます。
プリンタの管理画面でGoogleクラウドプリントを使えるように設定する
以降の設定は、各プリンターメーカー及びプリンタによって異なります。
ここでは、ブラザー製「DCP-L2540DW」での設定となります。
「DCP-L2540DW」の場合、管理画面へのアクセスはブラウザのアドレスバーに、「プリンタのIPアドレス」を打って開きます。
「ネットワーク」の「プロトコル」欄の「Googleクラウドプリント」の右横にある「詳細設定」をクリックします。
「Googleクラウドプリント」の状態が有効になっていること、「デバイス名」に今回登録するプリンタ名が入っていることを確認して、「登録」をクリックします。
登録を進めるために、設定しているパソコンから離れ、実際にプリンタの液晶画面を確認する必要があります。
プリンタの「OK」を押して登録を完了させます。
パソコンの画面を確認すると、上のようになりますので、「Google」をクリックします。
ブラザー製「DCP-L2540DW」で「Googleクラウドプリント」の設定が完了したところです。
Googleクラウドプリントの利点とは
ということで、無事に「Googleクラウドプリント」にプリンタを登録することができました。
登録までに気を付ける点は、以下2点となります。
- プリンタが家庭内や自社内のネットワーク機器として設定済みであること
- プリンタが「Googleクラウドプリント」に対応していること
これらを満たしていれば、後は各プリンタメーカーのマニュアルなどを読むことで設定は簡単にできると思います。
自社内のネットワークで「Googleクラウドプリント」を設定する場合は、ネットワーク管理者に相談してみましょう。
さて、この「Googleクラウドプリント」を使う利点は以下になるのではないでしょうか。
- パソコンやスマホなどにわざわざプリンタドライバをインストールする必要がない
- スマホからも直接印刷ができ、「印刷」メニューがあるアプリだと直接「Googleクラウドプリント」に印刷指定できる
- プリンタの電源が入っていれば、外出先から「Googleクラウドプリント」への印刷で、社内のプリンタに印字される
やはり、社内のネットワークや機器管理者であれば、1台、1台へのプリンタドライバのインストールは面倒ですよね。
「Googleクラウドプリント」でこの手間が解消できるのは大きいでしょう。
「Office系アプリ」や「PDFビューア」、「メモアプリ」に「ToDoアプリ」など、アプリ上に直接印刷メニューが用意されている場合、印刷先に「Googleクラウドプリント」を指定すれば、そのまますぐに印刷することができます。
パソコンなどで使い慣れた方法と同じやり方でプリンタへの出力ができるのは助かりますね。
また、外出先からスマホ等で「Googleクラウドプリント」に接続することができます。
そうすれば、「社内の誰かにスマホ内にある資料をすぐに紙ベースで確認してもらう」ということも可能になります。
さて、一通り「Googleクラウドプリント」の特徴を見てきました。
最近では資源保護などから、「あまり紙データを出力しないようにする」という考えもあるようですが、プリンタもクラウドベースで使えるようになると、非常にスピーディーに情報をまとめることができるツールになる、ということがお分かりいただけたと思います。
自社でネットワーク対応のプリンタを使用している場合、「Googleクラウドプリント」への登録ができるかどうかを一度確認してみるのもいいかもしれませんね。