大なり小なり企業の間ですっかり定着しつつあるのが
「コミュニケーションツールの利用」
ではないでしょうか。
当サイトでもslackやchatwork、Teamsなどに触れ、今後の連載ではメールアプリのSparkで簡易にコミュニケーションツールを構築する方法について記載していく予定となっていますが、情報量の多い企業の現場では、これまでのメールやチャットシステムでも既に限界を感じているところも少なくはないようです。
そこで今後、社内・部署内の基幹システムとして中心となりそうなテーマを考えてみた時に、一つ挙げられるとすれば、それは「情報の共同編集」なのではないか、と考えています。
これまでのコミュニケーションツールの特徴
先日紹介したslackと連携して使う「Stock」というシステムは、正に現在のコミュニケーションツールが抱える悩みを解決するツールとして注目されました。
slackのチャットなどで発生する会話から重要となる部分を吸い上げて「Stock」のノートとして管理されていくわけですが、このようにチャットツールだけでは日々のメンバー間の情報が集まり過ぎてしまったために何が大事な情報なのかを判別できなくなってしまう状態に陥るわけですね。
■これまでのコミュニケーションツールの形
各メンバー間は、スマホなどの通話やメール、チャットを通じてやり取りしますので、誰でも情報を素早く把握できます。
ただ、チームの抱える仕事量が増えると、文書などのデータや日々のタスクなども増えてしまいます。
つまり、「仕事量が増える=情報量が増える」となり、
メンバーを繋ぐメールやチャットなどもそれにつれて増加し、お互いにどのような状況かを把握できたとしても、大事な情報を見落としたり、探したい情報まで簡単にたどり着かなかったり、という悪循環が往々にして発生していました。
今後ブレイクしそうなCollabee(コラビー)の特徴とは
データやタスクを抱えた個々のメンバー間をチャットツールが支えたこれまでの形とは違い、
新しい形のコミュニケーションツールとなりうる「Collabee(コラビー)」の基本的なコンセプトは、
「すべての情報の共同編集」
になるでしょう。
※ワークスペース内のページを管理するダッシュボードの画面。画像クリックで拡大します
「コラビー」は、slackと同じようにまずワークスペースを作成します。
このワークスペースは”会社単位”や”部署単位”などで作成されるものになるでしょう。
そして、ワークスペース内では「ページ」で業務内容を管理します。
1つのページ内で、タスクや共同作業したいファイルの公開、意思決定などをまとめます。
各行動の指定は、「スニペット」を使うと素早く処理ができるようになり、それらに付随するチャットでのやり取りは画面のサイドに表示されます。
つまり、ページ内での共同作業が業務の中心であり、本来共有したい情報をメンバー間が同時に更新できる場となっています。
意思疎通を図るチャットなどの位置づけとしては、サイドに置かれるほど簡素化されていて、あくまで補助的な役割となっているのが分かりますね。
総括
今回ご紹介した「コラビー」は、まだまだこれから改善されていくツールとなりそうですので詳しくは触れませんが、これまでのコミュニケーションツールとは違い、情報の集約の仕方を”1ページ集中型”に見直した新しいコミュニケーションツールと言えるでしょう。
よくよく見てみると、この「コラビー」は
「slackとStockが合わさったようなツール」
であると言えるかもしれません。
「コラビー」全体の管理構成は、チャットの部分を省いたslackであり、
「コラビー」での「ページ」は、Stockのフォルダで管理される各ノートにあたります。
チャットが中心のslackからこぼれた大事な情報を格納するStockは、slackにStockアプリを追加して威力を発揮します。
一方、Stockにはない最大の特徴である「スニペット」を駆使して、1ページで情報を格納する「コラビー」は、それだけですべてが効率的に管理できるので、slackのようなアプリを追加するような煩雑さもありません。
「Stock」はslackがなくても単体で十分に使えるコミュニケーションツールだと思っていましたが、その進化版のようなツールが早くも登場してきたわけです。
slackの導入実績を考えると、簡単に切り替えられる会社は少ないかもしれませんが、
次世代のコミュニケーションツールとして主役となりそうな「コラビー」のこれからにも注目が集まりそうです。