iPhoneユーザーにとって、格安SIMを選ぶ際の悩みどころは
「端末代金が高い」
ということではないでしょうか。
確かに、各割引がきく大手キャリアと比べると料金が高くつく・・・
と思われがちですが、実は長いスパンで考えると、やはり「格安SIM」を利用した方がオトクになる場合があります。
ここでは、iPhoneユーザーにとっての格安SIMに焦点を当ててみたいと思います。
目次
iPhoneをMVNOで使うためには?
iPhoneをMVNOで使用するには、2つの方法があります。
1つ目は、「現在持っているiPhoneをそのまま使う」
もう1つは、「新しくiPhoneを購入し、MVNOと新規契約する」
の2つです。
現在、大手キャリアと契約してiPhoneを使っている方は、そのiPhoneをそのままMVNOへMNP転出で、電話番号を変えずに使用することができます。
例えば、mineoの場合、iPhoneで動作確認が取れているバージョンを発表し、乗り換えた場合の金額シミュレーターでどれだけ月額利用料が抑えられるのかを確認することができます。
また、NifMoの場合、自分で新たに購入したiPhoneを持ち込んで契約することが可能です。
しかも、中古スマホ/タブレットを販売しているネットショップと提携しており、NifMoのサイトだけでiPhoneと回線契約とを同時に済ませることも可能になっています。
もし、この提携ショップ以外でiPhoneを購入しても、端末保証サービスを受けられるのが嬉しいところですね。
大手キャリアとMVNOの料金比較
では、実際に大手キャリアとMVNOで2年間使用し続けるとどれくらい料金に差が出るのでしょうか。
以下、「iPhone7(128GB)」で比較してみたいと思います(2017年6月末日現在)。
※各オプションや割引、初期費用、MNP手数料などは考慮していません。
プラン名 | 端末価格 | 端末月額割引 | 月額料金 | 2年後総支払額 |
---|---|---|---|---|
【mineo <機種持込> |
90,504円 | 0円 | 2,280円 | 145,524円 |
【ドコモ】 <機種変更> |
93,960円 | 2,322円 | 9,153円 | 219,672円 |
【au】 <機種変更> |
90,720円 | 2,445円 | 7,372円 | 176,928円 |
【ソフトバンク】 <機種変更> |
99,360円 | 2,805円 | 8,895円 | 213,480円 |
MVNOにmineoを指定した場合と、大手3キャリアでiPhoneを機種変更(MVNOは機種持込)で比較した結果です。
大手キャリアには、2年間使用する事での「端末割引」があるので、オトクに感じるかもしれませんが、
実際は、2年使い続けてみると、端末割引のないMVNOの方がトータルで安くなってしまうのです。
”中古でも構わない”、と言う方は端末価格をさらに抑えられる可能性もあり、
やはりMVNOで契約すると、料金は大幅に節約することができますね。
MVNOで使えるiPhoneとは?
iPhoneには、「SIMフリー」と「キャリア販売」の2種類が存在しています。
SIMフリーのiPhoneは、ほとんどのMVNOで利用することが可能です。
「AppStore」などでSIMフリーのiPhoneは販売されています。
先に端末を購入しておいて、MVNOに持ち込めばすぐに使うことができますし、使用する周波数が合えば海外でそのまま使うことも可能です。
キャリアで販売されているiPhoneを持っていて、MVNOへと移行する場合は、
「SIMロック解除」
を行う必要があります。
ただし、SIMロック解除を行うと、キャリアが提供していた保証サービスなどが受けられなくなります。
キャリア経由で「AppleCare(Appleが提供している端末の保証サービス)」に申し込んでいた場合、MVNOへの移行時にこの保証サービスも解除されてしまうので、注意が必要です。
即日SIMロックを解除してくれるキャリアは?
ちなみに、SIMロック解除の手続きは、キャリアによってルールが違います。
キャリアで購入したiPhoneを即日SIMロック解除できるのは、「ドコモ」だけとなります。
どのキャリアも、キャリアのWebサイト上などで解除の手続きを行うことはできますが、解除されるまでの時間にそれぞれ違いがありますので気を付けましょう。
MNPで今の番号をそのまま使う
現在持っているiPhoneをそのままMVNOで使う場合、やはり
「MNP(番号ポータビリティ)」
は必須となるでしょう。
キャリアから「MNP予約番号」を入手して、MVNOと契約を行った後に、この予約番号を設定するのはAndroid端末と同じになります。
なお、iPhoneのSIMは、「nanoSIM」という種類のSIMになります。
各MVNOで契約する際には、この「nanoSIM」を選択するようにしてください。
最終的に、届いたSIMカードを端末に装着した後、
「プロファイルの設定」
を行います。
このプロファイルを設定する際には、インターネット接続が必要となり、
自宅の光回線など、端末を無線LAN環境に一旦接続して行うことになります。
au系MVNOはテザリングができない?
※そもそも「テザリングって何?」と言う方はドコモの説明をご覧ください。
MVNOの中には、「ドコモ回線を間借りしている事業社(ドコモ系MVNO)」と「au回線を間借りしている事業社(au系MVNO)」、「2つの回線に対応している事業社」と、色々なタイプがあります。
iPhoneを使う方で、「au系MVNO」と契約する場合には、テザリングに関する注意点があります。
iPhoneをau系MVNOで使う際のテザリングの使用可否
まず、「au系MVNO」として以下の3社が挙げられます。
mineo |
ドコモ系、au系 |
---|---|
UQ mobile |
au系 |
IIJmio |
ドコモ系、au系 |
この3社は、android端末もiPhone端末も使用できるのですが、
”テザリング機能を使おう”
と思ったら、以下の表のようにテザリングできる端末が限られます。
android端末 | iPhone(ドコモ系)端末 | iPhone(au系)端末 | |
---|---|---|---|
mineo |
○ | ○ | × |
UQ mobile |
○ | なし | ○ |
IIJmio |
○ | ○ | × |
「UQ mobile」は、「au系MVNO」なのでドコモ回線で使用する端末はありませんが、テザリングをするなら、iPhoneでも利用できます。
つまり、au回線でありながらiPhoneでもテザリングができる唯一の事業社となります。
一方、「ドコモとauの両回線」に対応している「mineo」と「IIJmio」は、ドコモ回線で利用するiPhoneであれば、テザリングを利用することが可能です。
しかし、au回線で利用するiPhoneの場合、テザリングを利用することができなくなっています。
[speech_bubble type=”think” subtype=”L1″ icon=”guide1.jpg” name=”シムゾー”] テザリングを使わない人には関係ない話だゾー。もし、au系MVNOと契約するならこの話は覚えておいてほしいゾー。[/speech_bubble]
iPhoneのセットモデル
MVNOで唯一、iPhoneのセットモデルを扱っているのが「X-mobile」です。
現在は、「iPhone6シリーズ」と「iPhoneSEシリーズ」のみの扱いですが、
もしもシークスが独自ルートで仕入れた端末をこれまた独自の「もしも保証」で、端末の保証を行ってくれます。
そのため、Appleが提供している「AppleCare」にも入れません。
端末、回線とすべてのサポートをまとめて行ってくれるサービスとなります。
まとめ
端末代金が高いイメージのiPhoneですが、一括払いが難しい場合は、
オリコローンを利用すれば、分割で支払うことも可能です。
こう見てくると、MVNOに回線を切り替えてもiPhoneが十二分に使えることが分かります。
現在、auが縛りをかけて一部事業社が提供できないようにしているテザリングも、後々改善するかもしれません。
端末代金の高さは、月々の回線使用料金の安さできちんと相殺できそうですし、
この記事がiPhoneユーザーの方にとって、MVNOへの切り替えへの足掛かりになってくれたら、と思います。