Office製品の「Outlook」を使用すると、メールやスケジュールなどの一元管理が可能となります。
簡易版としてブラウザで見る「Outlook.com」もありますが、より操作できる機能がたくさんあるため、社内のパソコンで使う場合には製品版を使いたいところですね。
ただ、Outlookで使用するメールアカウントの登録には少し注意が必要です。
なぜなら、Windowsパソコン(以降パソコン)とAndroidスマホ(以降スマホ)など、違うデバイス同士で連携させるためには、メールアカウントによってはうまく動かない場合もあるからです。
ここでは、パソコンで利用する「Outlook」とスマホで利用する「Outlook」アプリ、さらにはブラウザ版の「Outlook.com」と上手に連携させて、メールやスケジュールを共有する方法を見ていきたいと思います。
【環境】
・「Office365 Business」でサブスクリプションを所持
・Microsoft Office Outlook2016(以降Outlook)
・Android版Outlook
・ブラウザ版Outlook.com
会社のメールをパソコンとスマホで共有する
会社の業務で、クライアントなどとメールのやり取りをする場合、Windowsパソコンに「メーラー」を準備して「会社アカウントのメールアドレス」を設定することになると思います。
おそらく、パソコンのメーラーとしてよく使われるソフトウェアは
「Outlook」や「Thunderbird」などではないでしょうか。
上の図は、「Outlook」で登録した後の画面です。
Outlookで会社のメールアドレスを設定する際に、
「IMAPプロトコル」
で設定しておくと、メールサーバ上にメールが残るため、どのデバイスから参照しても「メールの既読/未読状態」や「フォルダ構成」などの同期がしっかりと取れるようになります。
メールアカウントの追加で、受信メールサーバに「IMAP」を指定しておくと、アカウント情報には、上のように表示されることになります。
IMAPでメールアカウントを追加する方法は↓
スマホにも同様に、同じアカウントのメールアカウントを追加します↓
これで、会社アカウントのメールはパソコンでもスマホでも同じ環境で利用することができるようになりました。
マイクロソフトの個人アカウントをOutlookで見られるようにする
「hotmail.com」や「outlook.jp」など「マイクロソフトの個人アカウント(以降個人アカウント)」は、通常であればブラウザの「Outlook.com」を開いて使うことがほとんどでしょう。
しかし、会社のアカウントをOutlookに登録したので、同じように個人アカウントもOutlookに登録します。
これで、どちらのアカウントもWindowsパソコンを使っている場合は、Outlook内ですべて確認することができるようになります。
Outlookを開いて、「アカウントの追加」をクリックします。
メールアドレスに「hotmail.com」などの個人アカウントを追加します。
メールアドレスを入力し、詳細オプションにはチェックを入れずに接続をクリックすると、当該メールアドレスのパスワードを求められます。
パスワードを入力して、「資格情報を記憶する」にチェックを付け「OK」をクリックします。
アカウントが追加されたメッセージが表示されます。
「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
Outlookで「マイクロソフトアカウント」を作成すると、自動でIMAPによる動作となります。
これで、Outlook内に、「個人アカウント」と「会社アカウント」の両方が作成されたと思います。
Windowsパソコンであれば、Outlookで両方のアカウントでやり取りしたメールを確認することができるようになりました。
個人アカウントをスマホで見られるようにする
今度は、個人アカウントをスマホで見られるようにします。
スマホの「Outlook」アプリを開き、左サイドバーを表示します。
「アカウントの追加」(赤い丸囲み)をタップします。
メールアドレスを入力し、「続行」をタップします。
パスワードを入力して「サインイン」をタップします。
これで、「Outlook」アプリにも、会社アカウントに加え、個人アカウントも登録されました。
会社アカウントと個人アカウントは以下のような場面で利用できるようになりました。
会社アカウント (officeonemanage.work) |
個人アカウント (hotmail.com) |
|
---|---|---|
ブラウザ版 Outlook.com |
ログインできない | ログインできる |
Outlook Windows版メーラー |
ログインできる | ログインできる |
スマホ Outlookアプリ |
ログインできる | ログインできる |
「会社アカウント」はWindowsパソコンとスマホの2箇所で同期します。
「個人アカウント」は3箇所で同期して利用できます。
「hotmail.com」や「outlook.jp」などマイクロソフト以外のアカウント、
例えばここまでの説明で行くと、「会社アカウント」は、厳密にいえば「Outlook.com」でも登録できます。
しかし、【実務】を想定した時に、特にブラウザ版「Outlook.com」で会社アカウントを使えるようにする必要はないので、あえて登録をしていません。
「メーラーのOutlook」に登録されている「miyashima@hotmail.com」アカウントの中に、「miyashima@officeonemanage.work」用のフォルダができてしまったりと見た目が複雑になることも理由の一つです。
メールを使う上では、特に主立った注意点はないのですが、
強いて言うなら、ブラウザ版の「Outlook.com」は、使うツールとしては無くてもいいかな、と思っています。
さて、少し長くなったので、続きは次回にします。
次回は、予定表を共有する場合の注意点などを見ていきたいと思います。