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企業活動をしていると、今後の取引の前段階であったり、既存の会社のM&Aによる買収などで、特定の企業情報を参照したい場面、というのが必ずあります。
企業情報を手に入れる前には、以下のようなお気持ちがあると思います。
- なるべく安価に手に入れたい
- 企業名や住所、業務カテゴリなど簡単に検索したい
「企業情報リサーチ」と言えばすぐに思い浮かぶ「帝国データバンク」や「東京商工リサーチ」などは、企業情報の豊富さ、1件1件の情報の密度、そして検索の利便性と言う反面、情報を取得するための料金が割高となってしまうのがネックだったりしませんか。
信用情報とまでは言わないまでも、ある程度の企業情報が閲覧できて、一定の件数であれば企業情報の取得が無料となるクラウドサービス「BIZMAPS」は、そんな利用者の思いに応えてくれるかもしれません。
類似の「LisTOSS」や「FUMA」とも比較しながら、「BIZMAPS」について少し紐解いていきたいと思います。
目次
BIZMAPSとは
中小企業もしくは創業間もない経営者、そして個人事業主であれば、経費削減と経営の戦略的スピードを手助けしてくれるツールであればどんなものでも使ってみたい、と思っている方が多いかもしれませんね。
「BIZMAPS」は、本来有料で提供される企業情報を一定の条件下において無料で閲覧できるクラウドサービスです。
Webブラウザがあれば、パソコンでもスマホでも、そしてどんなタイミングでも検索・情報の取得ができるようになっているのです。
ただ、”無料で情報が取得できる”と言われて気になるのが、「情報の精度」ではないでしょうか。
「BIZMAPS」では、在宅によるリサーチャーが頻繁に企業データベースの見直しを行っています。
”情報を簡単に手に入れられたのはいいが、データが古すぎる・・・”という心配もありません。
毎月新設される法人の情報も常に更新されるので、営業先としての新しい情報を手に入れたい方にとって、手軽に企業情報にアクセスできるこのようなツールはいつでも利用できるように準備しておきたいものですよね。
では、「BIZMAPS」を利用するためには、最初に何が必要となるのでしょうか?
類似サービスと比較しながら見ていきたいと思います。
会員登録を行う
まずは、会員登録を行っていきましょう。
上の画面は、会員登録時の必須入力項目だけを表示したものです。
会社の主な情報やダウンロードしたリストの利用方法などが必須となっています。
メールアドレスは、所属している会社のドメインメールを指定しましょう。
会員登録時に、メールアドレスを入力する必要がありますが、個人のフリーメールなどは使わないようにしましょう。
「BIZMAPS」は、利用者が会員登録する際に登録情報を審査します。
企業向けの営業支援サービスとなりますので、所属しているもしくは経営している会社のドメインメールで登録するようにします。
審査結果のメールが届くまでは、1営業日かかります。
私が携わっている会社は「BIZMAPS」でも確認でき、会員登録したメールを送信したのが夜遅い時間だったのですが、次の日の午前中には登録完了のメールが届いていました。
これが、類似サービスの「LisTOSS」であれば、以下の情報を入力するだけですぐに使えるようになります。
- メールアドレス
- パスワード
「メールアドレスの入力」→「届いた確認用メールのURLをクリック」→「パスワードの設定」ですぐに使えるようになります。
「LisTOSS」と違い、「BIZMAPS」は、会員登録から実際に使えるようになるまで、少し時間を要します。
それは「無料で利用できる100件を同じ人が複数使えるようにする多重登録」や「他者へのなりすまし」
を防ぐために、しっかりとした審査を行っているためです。
リストのダウンロード
それでは、実際に企業情報をダウンロードしてみたいと思います。
「BIZMAPS」が持つ「企業情報のデータベース」にブラウザでアクセスして、必要な情報をリスト(CSVファイル)で取得する形式となります。
ある条件で検索し、ヒットした4件をダウンロードしてみました。
「CSVファイル」なので、ダウンロードしたデータからさらにデータ分析を行うのであれば、「エクセルの機能」が使えます。
実は、会員登録後に無料で利用でき、取得できる企業の件数(上の例で言えば4件)も制限がない、というサービスもあります。
先ほど例に挙げた「LisTOSS」や会員登録を必要としない「FUMA」などがそれに当たります。
しかし、完全無料で使えるこれらのサービスには以下のような事情があります。
LisTOSS | FUMA | |
---|---|---|
1件あたり 取得できる情報 |
少ない | 多い |
CSVファイルなどで 一覧を取得できる件数 |
無制限 | 一覧を取得する場合は有料 |
「LisTOSS」の場合、取得できる企業情報は、以下のような基本情報のみになります。
- 会社名
- 郵便番号
- 都道府県
- 市区町村
- 住所
- 電話番号
- FAX番号
- URL
一方、「FUMA」の場合は、それに加えて以下のような情報を取得できます。
- 設立年度
- 決算月
- 売上
- 資本金
- 経常利益
- 経営者の氏名
- 従業員数
「BIZMAPS」の場合は、さらに「経営者の年代」や「企業メールアドレス」、「採用メールアドレス」などが取得できます。
「BIZMAPS」で情報が把握できていれば、と言う条件にはなりますが、無料で利用できる範囲としては中々の情報を引き出せるのではないでしょうか。
それでは、なぜ「BIZMAPS」は、これだけの企業情報を無料で提供できるのでしょうか。
実は、先ほど「LisTOSS」や「FUMA」で比較した
「CSVファイルなどで企業の一覧を取得できる件数」に他サービスとの違いがあるのです。
取得できる企業情報リストの件数
「BIZMAPS」は、「月間で取得できる企業情報リストの件数が100件まで無料」となっています。
先ほど、ある条件で検索をした結果、4件の企業が該当し、CSVファイルのリストをダウンロードしました。
この4件というのが、「100件の内、4件をダウンロードした」という意味になります。
そうすると、当月に無料で企業情報をダウンロードできる残り件数は96件となります。
色々なパターンで検索してリストをダウンロードする場合、おそらく100件という数字はあっという間でしょう。
その分、1件あたりの情報量が類似のサービスよりは豊富となっているわけですね。
「100件まで無料」と聞くと、「検索結果の一覧のダウンロード=1件」と数えそうですが、「100件=取得した企業情報の件数」となります。
上述の通り、検索結果が4件あってそのリストをダウンロードしたのなら”4件消費”となるし、検索結果が101件であれば、その一覧をダウンロードしようとすると無料件数をオーバーしてしまいます。
もし、無料で取得可能な100件をオーバーすると以下のように、有料分のチャージを促すメッセージが表示されます。
企業の検索方法
「BIZMAPS」が優れている点は、「企業の検索方法」にもあるでしょう。
検索項目が数多く用意されていて、「フリーワード」や「キーマンの有無」などでも検索できるようになっています。
無料で企業情報を取得できるサービスにおいて、複合的に各項目を検索できるのは非常に助かりますね。
検索結果には、選択した検索条件が表示されるのも使いやすい点となります。
例えば、「LisTOSS」や「FUMA」の場合は、以下のような検索方法になります。
■LisTOSS
「地域検索」では、1つの都道府県から特定の市町村だけでしか検索できない。
例えば、「北海道の札幌市と北海道の旭川市の両方に該当する」ような検索はできない。
職種や他のデータとの複合検索はできない。
「カテゴリ検索」では、検索したい職種を1つしか選べず、合わせて地域を検索したい場合は都道府県単位となる。
例)北海道のラーメン屋さん
■FUMA
ある程度の複合検索はできるが、場所の検索は都道府県単位となり、市町村単位では検索できない。
例)東京都の情報通信業で売上が10億以上50億以下
無料で企業情報を提供してくれるサービスでも、さすがに検索の精度までは高くないのが現状ですが、その点「BIZMAPS」の検索方法は柔軟で、各項目を細かく指定できるようになっているのです。
オリジナルタグの存在
「BIZMAPS」の検索方法で忘れてはならないのが、「オリジナルタグ」の存在でしょう。
BIZMAPSが独自に付与したオリジナルタグでも企業を検索できるようになっていて、現在も追加や改善がなされています。
例えば、「成長企業」や「ダイバーシティ」、「大手グループ会社」など、様々なオリジナルタグが用意されています。
気になるタグで検索してみると探していた企業情報が見つかるかもしれませんね。
有料サービスの特徴
「BIZMAPS」で、月に100件を超えるリストをダウンロードしたい場合は、有料プランに申し込む必要があります。
定額プラン
クレジットカード決済により、毎月1000件までの企業情報をダウンロードできる「定額プラン」が提供されています。
3ヶ月契約から12ヶ月契約まであり、契約期間が長くなるほど、1ヶ月あたりの料金が安くなるプランとなります。
個別購入
おなじくクレジットカード決済により、「企業情報を”1000件”ダウンロードするなら”29,000円(税込)”」のような件数の「個別購入」も可能です。
「個別購入」は、「定額プラン」よりもかなり割高となります。
それぞれの特徴
例えば、「1000件」の企業情報をダウンロードするとしましょう。
定額プラン | 個別購入 |
---|---|
9,980円(3ヶ月契約) | 29,000円 |
同じ1000件を取得する場合でも、「個別購入」は相当高くなってしまいます。
しかし、「個別購入」の場合、次の例のようにダウンロードしなかった件数は翌月以降に繰り越しができます。
1.1000件を「個別購入」で購入
2.当月に無料分100件と購入分800件をダウンロード
3.翌月は、無料分100件と購入分残り200件の合計300件を無料でダウンロード可能
ダウンロードした日から10日以内であれば、再ダウンロードが可能です。
再ダウンロードする日までに企業情報に更新があっても、情報はダウンロードした時点のものとなります。
マイページ
ログイン後のマイページには、当月にダウンロードした企業情報の件数や、どの企業を閲覧したかなどの情報が確認できるようになっています。
「マイページ」では会員情報だけではなく、どのような企業情報を閲覧したかを確認できる「ウォッチリスト」や、どのような企業情報のリストをダウンロードしたかの「利用履歴」も確認できるので、自分の考えを後々になっても追えるようになっています。
「利用履歴」では、自分が以前に検索した条件も確認できるので、ここから同じ条件で改めて再検索もできるようになっています。
活動履歴が追える他のサービスでは、「musubu」が使いやすいかもしれません。
「musubu」の場合は「マイページ」などではなく、「企業検索」の時点で検索履歴の保存が可能で、ダウンロード履歴も確認できます。
「BIZMAPS」と「musubu」は一定数の企業情報を無料でダウンロードできるサービスでありながら、履歴確認や再検索などの利便性もユーザーからの評価が高い点ではないでしょうか。
ただ、「musubu」の場合、無料で企業情報をダウンロードできるのは、1アカウントで30件までとなります。
「BIZMAPS」のように、毎月決まった件数を無料でダウンロードできるわけではありません。
情報管理・分析で見てみると、「musubu」の方が機能的には上かもしれませんが、ダウンロード件数では「BIZMAPS」の方に軍配が上がりそうです。
総括
さて、今回は企業情報サーチをクラウドでそして一部無料で提供してくれる「BIZMAPS」について語ってみました。
無料で企業情報にアクセスできるサービスは本文中にもいくつかご紹介しましたが、やはり一長一短あり、どれもが質の高いサービスを提供してくれているわけではありません。
無料で利用できる部分も用意しながら、
「一括納品はウン十万円」
「メールアドレス付きでリスト一括ならウン十万円」
「いくらでも検索できるよ、でもCSVでダウンロードしたいなら帝国データバンクのアプリを使ってね」
などなど、やはりどこかで収益が生まれるようなサービスも同時に売り込んでくるわけです。
1件あたりの企業情報でも、”情報”というより、簡易リストのような少ない情報しか提供しないサービスもあり、「BIZMAPS」のように無料サービスと有料サービスをうまく分けて、企業情報量も程よく提供してくれるサービスは中々ないのが現状です。
リストの有用性から会社に所属している営業マンが、「BIZMAPS」と個人契約を結ぶパターンも多いそうで、起業したばかりの経営者や個人事業主の方にとっても、営業用アプローチの最初の一歩としては、手の出しやすいサービスとなっていると思います。
帝国データバンクや東京商工リサーチなどの大手リサーチ会社の情報に中々手を伸ばせなかった方は、「BIZMAPS」のような取っ掛かりが手軽に利用できるサービスをまずは覗いてみてはいかがでしょうか。